後悔させないために、14人の住宅作家と建築屋が
「本音・ほんね・ホンネ」で語る家づくり

14人のつくり手たち

株式会社建築工房わたなべ
 代表取締役社長 
渡邉 泰敏
YASUTOSHI WATANABE

渡邉 泰敏 株式会社建築工房わたなべ 代表取締役社長

大学の建築学科を卒業後、建築設計事務所、現場監督の仕事を経て1990年に、生まれ育った静岡県富士市石坂にて、株式会社建築工房わたなべ を設立しました。

一邸一邸こつこつと創っていきたい。大量生産では出来ない住宅を!手作りで温かみのある住宅を!心のこもった住宅を!そんなつくり手になりたくて“建築工房わたなべ”という名前をつけました。建築の仕事を始めてもうすぐ30年、いろいろな経験を積みたくさん勉強して、やっと「こんな家がいいですよ。」と自信を持って言えるようになりました。これからも嘘のない、本当に自分が心から良いと思える家をお客様に提案し、そしてお客様とともに家づくりを行っていきたいと思っています。

私がお勧めするのは、『地震に強く住む人と地球にやさしい家』
~快適で省エネなエコハウス~です。

東海地震が叫ばれる静岡県に住み、そしてそこで工務店を営むものとして、耐震性能にはこだわっています。『住まいは命の箱である』という考えのもと、「住まいづくりを考えるとき一番大切なのは構造安全性である」と長い間訴えつづけてきました。建築基準法を満たすだけでは安全な家などつくれない。最低でも長期優良住宅の認定基準である耐震等級2、できれば耐震等級3の住まいづくりをお勧めしています。

大切なのは、木造住宅の場合も上部だけでなく、基礎部分もきちんと構造計算を行う事です。あわせて大切なのは古くからの日本人の知恵と現代の技術を併せ持った家づくりを行うということです。地球に負荷をかけず、太陽の力や心地よい風などの自然エネルギーを活用するという昔からの知恵と、断熱や気密、高効率な設備機器や給湯設備などの現代技術を併せ持った家づくりを行う。そうすることにより、「快適で省エネな住宅」が出来るのです。

目指すのは我慢して省エネではなく、快適で省エネな住宅です。断熱性能も低く、パッシブの考え方も取り入れられていない企画プランの住宅に太陽光発電を載せただけの、省エネだけど快適じゃない住宅。そんな「なんちゃってエコハウス」を皆様にお勧めしたくはないのです。

家庭部門のエネルギー消費量増加原因の一つは、設計に配慮することなく、簡単なエアコンなどで冷暖房を行い、力ずくで環境を整えてきたことにあります。高効率機器の採用よりも、まずは断熱や通風、日射遮蔽などの「パッシブデザイン」を積極的に取り入れ、空調負荷を減らす設計を行うことが大切なのです。

今はやりの太陽光発電は非常にエコなものではありますが、太陽光発電を屋根に載せても住まいの快適性は向上しません。大切なのは、まずは住まいの基本性能を高めること。そしてその上で資金的に余裕があれば太陽光発電等を検討する、というのが正しい順序だと考えます。

私がお勧めするのは、『地震に強く住む人と地球にやさしい家』~快適で省エネなエコハウス~です。